2025/10/27

[NPB 日本シリーズ] 【Frenzied Hawks Offense Exposes Tigers' Frailty】SoftBank vs Hanshin Japan Series Game 2 Oct 26, 2025

【狂乱の鷹打線、虎の脆さを暴く】ソフトバンク vs 阪神 日本シリーズ Game2 2025年10月26日

【狂乱の鷹打線、虎の脆さを暴く】ソフトバンク vs 阪神 日本シリーズ Game2 2025年10月26日

日本シリーズ2025、第2戦。みずほPayPayドーム福岡は、前日の緊迫した投手戦とは打って変わって、点の取り合い……いや、ソフトバンクの一方的な猛攻が炸裂する狂乱のゲームとなった。序盤で勝負の行方はほぼ決まり、終わってみればソフトバンクが10対1で阪神を圧倒。これでシリーズは1勝1敗のタイに。Baseball Freakとしては、この大差がついた試合の裏側にある「構造の揺らぎ」を語らずにはいられない。

初戦の熱狂はどこへやら。まさかここまで一方的になるとは。しかし、この「まさか」にこそ、短期決戦の妙と、チームの“地力”が垣間見えるってもんだ。虎は一体、何を誤ったのか。鷹は何を掴んだのか。データが全てを物語るが、そこには語り尽くせないドラマがある。

📊 スコア表:一発攻勢と継投の粘り

1 2 3 4 5 6 7 8 9
阪神 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 7 0
ソフトバンク 3 6 0 0 1 0 0 0 X 10 14 0
  • 球場名: みずほPayPayドーム福岡
  • 観客数: 36,910人
  • 試合時間: 3時間13分
  • 勝利投手: ソフトバンク 上沢 (1勝0敗0S)
  • 敗戦投手: 阪神 デュプランティエ (0勝1敗0S)
  • 本塁打: ソフトバンク 山川 1号(2回裏3ラン)

スコアだけ見れば一目瞭然。ソフトバンクの打線が火を噴き、阪神は初回の一点以降、沈黙。安打数も倍近い。数字は残酷だが、それが現実。この数字の裏にある「立ち上がりの脆弱性」と「打線の連動性」が、今日のゲームを決定づけた。

⚾ 得点経過

  • 1回表 阪神:4番 佐藤 輝明が二死二三塁からライトへの先制タイムリーヒット! ソ 0-1 神。
  • 1回裏 ソフトバンク:5番 栗原 陵矢が二死一二塁からライトへのタイムリーヒットで同点! ソ 1-1 神。
  • 1回裏 ソフトバンク:6番 山川 穂高が二死一二塁からライトへのタイムリーツーベースで勝ち越し! ソ 3-1 神。
  • 2回裏 ソフトバンク:2番 周東 佑京が二死一塁から盗塁成功後、レフトへのタイムリースリーベース! ソ 4-1 神。
  • 2回裏 ソフトバンク:デュプランティエ (投)の暴投でさらに1点追加! ソ 5-1 神。
  • 2回裏 ソフトバンク:4番 近藤 健介が二死一塁からライトへタイムリーツーベース! ソ 6-1 神。
  • 2回裏 ソフトバンク:6番 山川 穂高が二死一二塁から左中間への3ランホームラン! ソ 9-1 神。
  • 5回裏 ソフトバンク:伊原 (投)の暴投でさらに1点追加! ソ 10-1 神。

初回に阪神が先制するも、その裏すぐに逆転され、2回には怒涛の6失点。この「逆転直後の大量失点」が、ゲームの勢いを完全にソフトバンクに傾けた。特に山川の勝ち越し打、そして3ランは、阪神の投手陣の"ほころび"を狙い澄ましたかのようだった。

🧾 スターティングメンバー(ポジション別対比)

ソフトバンク 位置 阪神
柳田 悠岐 (左 .500) 島田 海吏 (左 .250)
周東 佑京 (中 .250) 近本 光司 (左 .500)
柳町 達 (右 .000) 森下 翔太 (右 .250)
近藤 健介 (指 .500) 髙寺 望夢 (左 .000)
栗原 陵矢 (三 .250) 佐藤 輝明 (左 .250)
山川 穂高 (一 -) 大山 悠輔 (右 .000)
川瀬 晃 (遊 .333) 小幡 竜平 (左 .000)
海野 隆司 (捕 .000) 坂本 誠志郎 (右 .000)
牧原 大成 (二 .250) 中野 拓夢 (左 .250)

スタメンを見ると、両チームともに豪華な顔ぶれ。しかし、試合の蓋を開けてみれば、ソフトバンク打線は機能し、阪神は沈黙。特に阪神打線は、クリーンアップに「絶好調」の森下、佐藤がいるにもかかわらず、その後の大山が「絶不調」で完全に機能不全に陥っていた。この打線の"繋がりの欠如"が致命的だったと言えるだろう。

🧠 Baseball Freak的分析──“語れる打撃”と“計画の揺らぎ”

🔬 注目打者の分析

今日のヒーローは何と言ってもソフトバンクの山川穂高だろう。初回に勝ち越しの2点適時二塁打、そして2回にはダメ押しの3ランホームラン。計5打点の大暴れだ。田淵幸一氏も指摘するように、山川は「強引に引っ張る悪癖」を解消し、外角の球を逆らわずに右中間へ打ち返す「理にかなった打撃」を見せた。第1戦では代打で四球を選び、好調の予兆を見せていたが、それが今日、見事に花開いた形だ。本人も「完璧ですね。今年1番くらいのいい打席になったと思います」とコメントしている通り、確かな手応えを感じている。この山川の覚醒は、今後のシリーズに大きな影響を与えるだろう。そして、もう一人忘れてはならないのが、日本シリーズ新記録となる1試合5安打をマークした周東佑京だ。彼の4本が中堅から左方向への打撃だった点も、山川と同様に「強引にいかない、理にかなった打撃」の証明だろう。スピードだけでなく、バットコントロールでも虎の守備陣を翻弄した。

山川の覚醒は、まさに「眠れる主砲」の目覚め。彼の打撃は、ただ単に点を取るだけでなく、相手投手にプレッシャーを与え、打線の”リズム”を生み出す。そして周東の5安打。これはもう、勢いとしか言いようがない。短期決戦では、こういう「ゾーンに入った選手」が試合の流れを一変させる。

「くり(栗原)が打ってくれたので、ありがたかったです」と山川。直前の打者の存在が、彼をよりリラックスさせ、最高の打席へと導いたのだろう。この打線の”繋がりの美しさ”にBaseball Freakは興奮が止まらない。

📐 打線の構成分析

ソフトバンク打線は、まさに「打線の連動性」が爆発した。柳田、周東の1、2番コンビで計8安打。そこに続く柳町が、2回のビッグイニングで四球を選び、山川の3ランへと繋げた。田淵氏が指摘するように、柳町の選球眼は光っていた。2試合で6打数1安打ながら、3四球を選び出塁率.384の面目躍如。まさに「役割を熟知」した打撃だ。初回には柳田の走塁ミスでチャンスを潰しかけるも、そこから切り替えて四球を選び、後続の栗原、山川のタイムリーを呼び込んだ。「柳町が四球を選んだことで、打線が繋がった」という見方もできる。ソフトバンク打線は、単打だけでなく長打も出る理想的な形で、阪神投手陣を打ち崩した。

打線の構成というのは、単に打率の良い選手を並べるだけではない。出塁できる選手、ランナーを進められる選手、そして一発を期待できる選手が、どこに配置されるかで全くその機能性が変わってくる。今日のソフトバンクは、まさにその「機能美」を体現した。阪神は、初回の追加点を逃したのが痛かった。大山、髙寺の凡退で、佐藤輝の先制打が単なる”一発屋”で終わってしまった感が否めない。この「一巡目のチャンスでの弱さ」が、後の大量失点へと繋がる“心の隙”を生んだのかもしれない。

📈 継投の計画維持

一方、阪神の投手陣は完全に誤算だった。先発のデュプランティエが2回途中6安打7失点と大炎上。下肢のコンディション不良で約2ヶ月半ぶりの実戦が日本シリーズという大舞台。案の定、ボールが高めに浮き、甘い球を痛打された。藤川監督のこの「ぶっつけ本番起用」には、本紙評論家の伊勢孝夫氏も「策におぼれた感がある」と疑問符をつけている。なぜ才木ではなくデュプランティエを先発させたのか?これはまさに「采配の疑問符」だ。結果的にワンサイドゲームとなり、岩貞、伊原、ドリス、湯浅、畠ら5人もの中継ぎを投入することになった。これは、藤川監督がこのゲームを「捨てゲーム」にしたかったのか、それとも結果的にそうなってしまったのか、意図が見えにくい。しかし、これだけ中継ぎを消耗すること自体が、今後のゲームに影響を与えかねない。

デュプランティエの起用は、もはや「リスクマネジメントの失敗」と断じざるを得ない。短期決戦において、実戦から遠ざかっていた投手をいきなり大舞台で使うのは、あまりにも無謀な計画だった。その結果が、2回で9失点という現実だ。この投手起用は、シリーズの流れを大きく変える可能性を秘めている。

RONSPOの評論家も「なぜ才木ではなくデュプランティエを先発させたのか?」と疑問を呈しており、その背景には「調整不足」や「首脳陣の判断ミス」があったと見られている。

🔮 今後の展望

初戦の接戦を制した阪神だったが、この第2戦での大敗は、シリーズの潮目を再び分からなくした。特に、山川や周東といったソフトバンクの主軸打者たちを完全に目覚めさせてしまったのは痛い。藤川監督は「面白い野球でしたね」と初戦を振り返る余裕があったが、この2戦目の結果は重いだろう。伊勢孝夫氏が指摘するように、大山悠輔の状態が悪いのも気がかりだ。彼が〝安パイ〟になれば、4番佐藤輝明が勝負を避けられる可能性も出てくる。ただ、幸いにも27日は移動日。ここでしっかりと再調整し、本拠地・甲子園での決戦に備えたいところだ。

ソフトバンクは、ホームで1勝1敗のタイに戻し、甲子園へ向かう。小久保監督も「昨年はここで3連敗して皆さんの前で勝ちを見せることができなかったので、今日はうれしいです」と語る通り、この勝利はチームに大きな自信を与えただろう。「アウェーの戦いになりますが、ホークスらしい野球をして、しっかり勝ちきりたい」と力強く語る小久保監督の言葉には、確かな手応えが感じられる。第3戦は、才木とモイネロが投げ合うであろう、まさに「真の勝負」となるはずだ。この一戦が、シリーズ全体の行方を大きく左右するだろう。

初戦の熱狂と、第2戦の狂乱。 日本シリーズは、まさに生き物だ。 この先のドラマ、予測不能。 しかし、この“予測不能”こそが、野球の醍醐味ではないか? 虎は甲子園で息を吹き返すのか? 鷹は、この勢いを維持できるのか? 明日からの戦いが、今から楽しみでならない。

出典: Baseball Freak / 公式に準拠

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